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「不幸な子どもの生まれない運動」は終わったのか?  

 

 

 

「不幸な子どもの生まれない運動」は終わったのか? 

集会決議

 

私達は、本日、「『不幸な子どもの生まれない運動』は終わったのか?」と題した集会を開催し、「不幸な子どもの生まれない運動」が決して過去の問題ではなく、より先鋭化した形で現在につながっていることを確認しました。

「不幸な子どもの生まれない運動」は、兵庫県衛生部が中心となって、1966年から県下全域に広めていきました。この施策は、経済成長を支える優生政策のモデルとして全国へと波及していったのです。「不幸な子ども」とは、主に障害児を指しています。県は「不幸な子どもの生まれない対策室」を設置し、「不幸な子ども」を増やさないために、県費で障害者に対する強制不妊手術や出生前診断(羊水検査)を推進しました。これに対して、障害者達は激しい反対運動を行ないました。対応を迫られた県は、公費による羊水検査は中止、「対策室」を廃止して「母子保健課」とし、名称も「よい子を産み健やかに育てる運動」に変えました。

あれから40年以上経ち、障害者との共生が謳われている現代ですが、障害者が当たり前に地域の中で育ち、暮らしていくための支援は不十分です。多くの障害者が今も施設に長期間にわたって隔離され、虐待も後を絶ちません。相模原障害者殺傷事件であらわになった「障害者は不幸を作ることしかできない」といった考え方は、今も根深く存在します。また、2013年に始まった新型出生前検査は、今春から一般医療として広く実施されようとしています。受精卵の段階で「異常」の有無を広範囲に調べる着床前診断も頻繁に行われ始めており、現代版の「不幸な子どもの生まれない方策」は社会的論議もなされないまま広がりつつあります。

このような中で、一昨年発行された『兵庫県立こども病院移転記念誌』では、「不幸な子どもの生まれない運動」を「本邦で初めてのユニークな県民運動」と称賛する文章が堂々と掲載されたのです。障害者差別を根底とした施策を推進したことへの反省が全くなされていないことは明白です。兵庫県や県立こども病院に対して、複数の障害者・市民団体が抗議するとともに、公開質問状を提出して話し合いを求めていますが、形ばかりの「回答」がなされたのみで、いまだに誠実で明確な説明がないばかりか、話し合いにも応じていません。

 

私達は、兵庫県当局に対して以下の項目について要請します。

 

1. 県は「不幸な子どもの生まれない運動」について、どのような検証及び反省を行なったのかを明らかにすることを求めます。

 

2. 「不幸な子どもの生まれない運動」は、「障害者は不幸で、生まれてこないほうがよい」といった差別・偏見を社会に根付かせました。女性達に対しては「『健康な』子どもを産むべき」との圧力を与え続け、生まれてくる子どもの障害の有無にかかわらず安心して産み育てることを阻害しました。県は、「不幸」と決めつけられ、人としての尊厳を傷つけられた全ての人々に謝罪することを求めます。

 

3. 県は、「回答」の中で、障害を理由とした優生手術について「現在では不適切」であったとしていますが、その「不適切」な手術を受けさせられ、今も苦しんでおられる被害者の実態を早急に明らかにし、謝罪するとともに救済措置を講じるべきです。全ての行政機関、公文書館、県下の全ての医療・福祉・教育機関に存在する優生手術に関する資料を探索し、調査することを求めます。また、被害者が名乗り出やすい体制を整備するとともに、名乗り出た被害者の人権回復に向けて全力でサポートすることを求めます。

 

4. 県は、現在、こども病院ホームページに掲載していた『記念誌』を削除したことで事足れりとしています。理由を明確に付して、該当部分を訂正すること、及び、「不幸な子どもの生まれない運動」に対して障害者運動からの強い批判が投げかけられ、「対策室」は廃止され、県費での羊水検査も中止に追い込まれたことを歴史的事実として明記することを求めます。同時に、その訂正文を広報することで、過去の県の姿勢を改め、障害者差別解消に向けて施策を進めていくことを示して下さい。

 

5. 本集会主催団体、共催団体、賛同団体、集会参加者を中心とする障害者・市民らと、この問題についての話し合いの場を持つことを求めます。

 

 2018630

                         集会参加者一同

 

6.30集会共催団体(敬称略)

京都ダウン症児を育てる親の会
障害者問題を考える兵庫県連絡会議
自立生活センターリングリング
自立生活センター神戸Beすけっと
兵庫県精神障害者連絡会(フレンズ)
怒っているぞ!障害者切りすて!ネットワーク関西
怒っているぞ!障害者切りすて!全国ネットワーク
「骨格提言」の完全実現を求める大フォーラム実行委員会
(8団体)


賛同団体(敬称略)

全日本建設運輸連帯労働組合近畿地方本部
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部
全日本建設運輸連帯労働組合近畿地区トラック支部
全日本建設運輸連帯労働組合関西クラフト支部
現代を問う会
『8・6ヒロシマ平和の夕べ』
障害連(障害者の生活保障を要求する連絡会議)
障害者人権擁護センター尼崎
心神喪失者等医療観察法(予防拘禁法)を許すな!ネットワーク
「安心できる介護を!懇談会」
福祉・介護・医療労働者組合(略称・ケアワーカーズユニオン)
精神障害者権利主張センター 絆
全国金属機械労働組合港合同南労会支部
全国一般労働組合東京南部トータルサポートたいとう分会
阪神社会運動情報資料センター
優生保護法被害兵庫弁護団
障害者差別解消ネットワーク
神経筋疾患ネットワーク
リメンバー 7.26 神戸アクション
相模原事件と精神保健福祉法“改正”5/14集会実行委員会(尼崎)
グループ生殖医療と差別
脳性まひ者の生活と健康を考える会
大阪労働学校・アソシエ
日本脳性マヒ者協会全国青い芝の会
日本脳性マヒ者協会兵庫青い芝の会
あいえるの会
優生保護法被害兵庫弁護団
関西合同労働組合
ペンギンの会
全国一般労働組合全国協議会山口連帯労働組合
難病をもつ人の地域自立生活を確立する会
新空港反対東灘区住民の会
自立生活センター・サポート24
障害者の生活保障を求め行動する会
DPI女性障害者ネットワーク
医療労働運動研究会
(2018年6月15日現在 36団体)

 

兵庫県健康福祉部健康増進課へ6月18日付郵送で提出

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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